板橋エスペラントクラブ

エスペラント語は1887年にポーランドの医師ザメンホフによって創案された国際補助言語です。ヨーロッパの言語をベースにした単語、シンプルな文法、わかりやすい発音が特徴の、学びやすい言語です。世界で100万人の話者がいると推定されています。わたしたちは、毎月第1・3土曜日、東京都板橋区成増でエスペラント語を学んでいます。言語、国際交流に興味のある方一緒に学習しませんか?

14.10月記事の補完-札幌大会の拾い書き

10月のメモで札幌日本大会のことをもうすこし詳しくお伝えします。と書きました。実はその大会での目玉で「アイヌの言語と文化」というテーマの講演会がありました。そのことについてraporto(ラポルト英-report)しようと思っていたのですが、内容がより専門的で言語学的ニュアンスが色濃く出ておりましたので、私自身の理解も未だしであります。というわけでどのように報告しようかと思案しているうちに時間がたってしまいました。頂戴したレジュメでこれといった項目だけでも紹介しよう、そして雑談的に出た話題の2.3を書いて、粗末な筆力のお許しを願おうと筆を執りました。
【1】アイヌ語の概要)①日本語とは別の言語で系統は不明。sendependa lingvo(センデペンダリングボ-英independent language)②本来文字がなかったので現在は特殊カタカナやローマ字を用いて表記。③1997年、「アイヌ文化振興法」が公布され、また「アイヌ民族先住民族として認める」国会決議があった。2007には国連が「先住民族の権利に関する国連宣言」をしている。④文法 一部だけ書きますと動詞には現在・過去の様な時制はない。語順は日本語とほぼおなじ。しかし「が・に・を」などの助詞はない。「は」に似た助詞はある。標準語はなく、方言がある。など。ーー講師は北海道で活動しているエスぺランチストです。
【2】近代北海道の中のアイヌ語)①1899年「北海道旧土人保護法」の成立1946年改正・勧農と学校教育が柱・アイヌ語の和語化をすすめる。②地名の和字化の政策・官ではアイヌ語といわず「旧土人語」と呼称していた③1974年北海道ウタリ福祉対策開始(7ケ年)、こんにち第4次計画継続実施中④1996年中曽根首相「日本単一民族国家」発言あり。物議。⑤1992年国連「世界の先住民の国際年」さらに1994年に「世界の先住民の国際10年」の設定。ーー国連では毎年テーマを設けて各種のキャンペーンをしている。私たちのエスペラントについては2008年に同じく国連の「国際言語年」があり、世界に数千語ある言語が今世紀末には半減するであろう、それによって文化も滅びる、と警鐘を鳴らしました。⑥1997年略称「アイヌ文化振興法」成立、翌年施行。⑦北海道ではSTVラジオアイヌ語講座を定期放送している。といったような講演内容でした。少数民族の言語は少数言語になり、どうしても覇権を有する支配者のパワーに蹂躙される結果となります。講師は北海道開拓記念館の学芸員で非エスぺランチストでした。
現在アイヌ語の話者がどれぐらいいるかという質問にたいしては、「把握されていない。」との回答、人口についても同様の回答でした。保護・振興により関心度はたかまってはいるが、まだまだの印象をもちました。