板橋エスペラントクラブ

エスペラント語は1887年にポーランドの医師ザメンホフによって創案された国際補助言語です。ヨーロッパの言語をベースにした単語、シンプルな文法、わかりやすい発音が特徴の、学びやすい言語です。世界で100万人の話者がいると推定されています。わたしたちは、毎月第1・3土曜日、東京都板橋区成増でエスペラント語を学んでいます。言語、国際交流に興味のある方一緒に学習しませんか?

54.板橋エス会 20年の回顧と新段階へ

 私たちのクラブは1998.6.18に産声を上げました。かつて1960~70年代に当地域にもクラブはありましたが、メンバーの転居、就職、死亡等で自然解散となったことがありました。当会の発足時、かつてのメンバーの消息を探ったところ、20数名中区内居住者は残念ながら、一名もみあたらず゛、やむなく新規設立というかたちで発足致しました。発足当初は座長も学習開始してまもなく、4名でスタートしたものの、ほとんど手探り状態でやってまいりました。こういう趣味の会の常で入退会の繰り返しで盤石とはいえない、状態が続きました。発足当時のメンバーは現在2名でありますが、この間挫折・解散もやむなしかと思った時期もありましたが、当区にはエスペラントの灯を消したくないとの一念から、こんにちまでやってまいりました。

 こんにちまでの在籍した者の延べ人数はおよそ10数名でありましたが、幸運にも、インターネットの普及等で広報宣伝が容易となり、徐々に息をふきかえし、こんにちが過去最高の状態と言えましょう。経済的利益をもたらさない、こういう言語については学習意欲を刺激するインパクトに欠け、その効用を承知していながらも、踏み出さない、いや踏み出せない人士がかず多くおられました。異言語間の橋渡し言語で異国人と交流を深めることができるそのメリットに気づかず、抜群のコミュニケーション能力を活用しないテはない、とかねがね思っております。しかし、経済的利益が全くないわけではありません。ある仲間が世界大会でフランスに行ったとき、買い物するのに最初英語ではなしかけたところ、にべもなく反応せず、エスペラントで話したら、非エスぺランチストであるにもかかわらず、にこやかに応対され、目的を達した体験をレポートしています。ロマン語、ゲルマン語、スラブ語とうにルーツのあるエスぺラント語ですから、欧米人は、言語の断片で意思疎通ができることがあるのです。これはほんの一例であります。表現は不適切かもしれませんが、言語に興味のある人なら、この言語に語に触れたら麻薬の効果(よい意味で)があります。聖書ではありませんが、まず扉を叩いてください、と言いたいのです。

 長々と書いてまいりました。私たちのエスペラントクラブは20年の文字通り星霜を重ねてまいりました。あせらず、ゆったりとした気分で、この言語の愛好者が増えることを常に願っております。

 発足20年を迎えたこんにち、回顧をふくめ、エスペラントの普及拡大を念じて一文を寄せました。
                                                   2019(令和1).5 月記