板橋エスペラントクラブ

エスペラント語は1887年にポーランドの医師ザメンホフによって創案された国際補助言語です。ヨーロッパの言語をベースにした単語、シンプルな文法、わかりやすい発音が特徴の、学びやすい言語です。世界で100万人の話者がいると推定されています。わたしたちは、毎月第1・3土曜日、東京都板橋区成増でエスペラント語を学んでいます。言語、国際交流に興味のある方一緒に学習しませんか?

2020年5月の活動(1)

5月2日(土)、定例の学習会を開催しました。参加者はメンバー6名。 新型コロナウイルス感染拡大防止のため前回同様オンラインでの開催となりました。近況報告のあと、学習で行っているテキスト"La Unua Kursolibro"の第4~6課の復習を行い、その後、関連したイラストを見て状況を説明する練習をしました。続いて、エスペラントで31種類ある接尾辞の一部について学習しました。

 エスペラントでは語根に接頭辞や接尾辞を付加することで単語が作られます。これによって、覚えなければいけない単語の数が少なくなるのです。sana(健康な)を例として見てみましょう。sana(健康な)に反意語の接頭辞malを付けると、malsana(不健康な)になります。これに、「人」を意味する接尾辞ulを付けると、malsanulo(病人)に。さらに「場所」を表す接尾辞ejを付けるとmalsanulejo(病院)となります(エスペラント単語の末尾のoは名詞であることを意味します)。このように、接尾語を使うことで、lerni(学ぶ)からlernejo(学校)という単語ができたり、manĝi(食べる)からmanĝejo(食堂)という単語が作られます。英語の場合には、それぞれ、lerarn, school, eat,  canteenなど由来の異なる単語が使われますね。

 エスペラントの興味深い語根の一つにumというものがあります。これは、他に適切な接尾辞がない場合に利用するものです。例えば、akvo(水)に対して、akvumi(水をやる)や、brako(腕)に対してbrakumi(抱きしめる)などの言葉を作り出します。いろいろな意味の接尾語を増やすのではなく、関連語を導く接尾語umが準備されているというのは合理的ではないでしょうか?

 学習会の最後に、有名なエスペラントブログサイトEsperanta Retradio(http://esperantaretradio.blogspot.com/)の4月16日の記事 "Pli da voĉaj kontaktoj en Esperanto"に関して議論しました。コロナウイルスの感染拡大防止のために会合や集会が自粛される世の中で、エスペラント界も急速に変化しているという話題です。オンラインでの集まりが行われるなど、日本のエスペラント界も急速に変化しつつあると感じます。このような変化はコロナ禍のあとも残ると良いと思います。日本、ひいては、世界中の人と地理的・言語的な制約なくコミュニケーションがとれるというのは大変面白いことではないでしょうか?(実際、twitterでは世界各国のエスペラント話者がコロナ禍にある自国の状況、また、ロックダウン中の生活に関してツイートしています。)今回のエスペラントの記事に関する議論は、初めての試みです。中級者以上向けの題材として、今後も学習会で活用していきたいと考えています。

 次回、5月16日(土)もオンラインでの例会となります。興味を持たれた方がいらっしゃったら、itabashiesp(アットマーク)gmail.comまでお気軽にご連絡ください。