板橋エスペラントクラブ

エスペラント語は1887年にポーランドの医師ザメンホフによって創案された国際補助言語です。ヨーロッパの言語をベースにした単語、シンプルな文法、わかりやすい発音が特徴の、学びやすい言語です。世界で100万人の話者がいると推定されています。わたしたちは、毎月第1・3土曜日、東京都板橋区成増でエスペラント語を学んでいます。言語、国際交流に興味のある方一緒に学習しませんか?

40.有望青年著わる

ー有望青年著わるー
このブログを見てくれた青年が5月に当クラブを訪ねてきました。単なる好奇心で見学かと思ったのですが、情熱をもって学習に取り組んでいる姿を見て、単なるヒヤカシではないなと思いました。仮にM青年とよびますが、都内有名私大をでてから東大・院で専門課程の履修を了えたばかりで、今春政府系金融機関に就職した好青年であります。学生時代に英語は当然としてハングル、ポルトガル語、中国語等自習した由でいわゆる語学愛好家であるためか、さすがに呑み込みがはやく、教える方も張り合いがあります。
先日早稲田通りにある日本エスペラント会館に彼を案内しました。エスペラントを理解し、日本における運動の拠点でもあるこの施設を見学することによって、より学習意欲をたかめてもらえればの老婆心でした。会館では一週間の夏期休業中であるにも拘わらず、事務局長がわさわざ出勤してくれて、おかげで厚みのある案内をすることができました。
 20代半ばのこの青年は将来日本のエスぺラント界をリードするひと達のひとりになることはほぼ間違いないものと確信いたしました。 見学のあと食事をしたのですが、初心者でありながら、エスペラント運動の拠点を見学できたことを大変喜んでいました。新任地においても、必ずエスペラントの学習を続ける旨の力強いコメンとがありました。席上高い学習意欲を示す力づよいコトバが出ました。
 という次第で久々に意欲ある若手新人を迎え私たちはカレの成長を見守っていきたいと思っております。

39.イギリスのEU離脱に伴う英語の位置づけとエスぺラントーNo38の補足版

 以下はNo38.と併読されることを希望します。
先日エスペランチスト仲間でこんな面白い話題がでました。内容がおもしろいので、話者には無断で、引用します。
なお、複数人複数箇所での話題ですので、当方で適当にミキシングしています。また★は仲間のコメント●は筆写のコメンとであります。

★イギリスのEU離脱により公用語はどうなるか、24公用語のうち他用言語は英独仏が圧倒的である。これにつき英語は公用語ではなくなる、いや経済的優位に立つ米国がバックにある限りは、その優位性は崩れないだろう、とする説です。むしろますます英語支配が強くなるのではないか。そこで多言語を標榜するEUにあってはエスペラントを採用するかどうか、で議論が沸いています。

みなさんはどうおもわれますでしょうか?

●筆者コメント
 欧米ではエスペラント語話者は少なからずいまして、縦文字文化人である東洋人とくに日本人よりはアレルギー(と言えるかどうかは別として)が少ないのが事実です。国際連盟事務次長だった新渡戸稲造エスペラント語公用語化を提唱したが、圧倒的勢力のあったフランスの反対に会い潰え去ったのですが、一方第二次大戦後に発足した国際連合ではユネスコで言語問題をとりあつかっています。

★世界エスペラント協会の請願(100萬人以上の個人と1500万人以上を擁する団体が署名)に対して、

  1954年には世界友好言語であることの確認決議、
  1985には2年後に控えたエスペラント100周年を祝し、かつ事務総長に対し
   『異なる民族と文化の間の理解を改善する手段としてのエスペラントの発展を 引き続き、注意して追尾するよう、事務総長に要請』しており又国際NGOに対し、『会員間に情報を周知する手段としてエスペラントを用いる可能性を研究する様、国際非政府機関   (NGO)に勧める。』

 決議をしています。

●筆者コメント
 1985年には多少は伸展したものの世界における言語環境としてのエスペラントの位置づけは現状は上記の通りであります。科学の分野にも論文執筆を併用する学者もでてきております。
 今後さらに踏み込んで、国際機関にアプローチしていく必要があります。世界エスペラント協会はユネスコと常時接触協議をしておりますことを付言します。

38.イギリスのEU離脱について

38.イギリスのEU離脱について
 私たちの仲間が次のような記事を見つけて紹介してくれました。これを見るとフランスがかなり強硬な意見をもっているようです。いずれも6月のニュースですが、EU当事国の動きなので、動向を知るうえで重要なためここに要約して一部を紹介します。

【1】【6月28日 AFP】フランスの「潔癖主義者」の中には、EU本部から英語を追放するのに絶好の機会とする風潮がある。

【2】【ブリュッセル時事】英語がEUの公用語から外れる可能性あり、欧州委員会では既に記者会見などで英語の使用を減らしつつある。今後はフランス語とドイツ語か、と。

【3】離脱派、相次ぐ「後悔」=経済悪化で危機感−は既に国内一般紙でも報道されているが、英語は、EUでの公用語としての地位を失う。と欧州議会憲法問題委員会のダヌータ・ヒューブナー委員長が述べた。

【4】さらに【3】に関連して
28日、欧州委員会のユンカー委員長は、欧州議会で発言し「会議ではフランス語とドイツ語のみが使われ、英語は用いられないだろう」と述べた。


EU圏外であはあるがアメリカが、英語準宗主国としてこの事態になんらかのアクションをおこすか、どうか注目されます。

37.昨今のエスペラント界の国内外の情勢

 これまで幾度かエスペラント語は日本だけでなく、世界に話者のネットワークが構築されているとお話ししました。しかし、抽象的にただ言っているのでは実感がわかないと思います。
 そこで、これからは国内外のエスペラント界の主な情勢について、コラムを常設して紹介していくことにしました。
 その前に日本国内の会員間のコミュニケーションはどうしているか。
まずメディアは(一財)日本エスペラント協会で 月刊誌「エスペラント」を発行しています。これには外国人エスへランチストのエッセー一編。国内外の動き、国内トピックスのエス訳、綴り方添削教室、論文等々写真も交えて盛り沢山な記事が載っています。また財団法人ですので、当然各種経営委員会等の議事録や、決算等のやや硬い情報も盛り込まれています。協会ではまたこの世界では世界有数の図書館があり、これまた国内外のエスぺらんと関係図書を蔵しております。当然事務局を擁しており、常勤・非常勤を合わせて5名乃至6名が毎日、早稲田の自有ビルに出勤しております。ここをキーステーションとして世界の各国エスペラント界や世界組織の世界エスペラント協会(オランダ・ロッテルダム所在)はもちろんアジア各地域のエスぺランチストたちと連絡をとりあっています。
 さて、世界の組織は世界エスペラント協会であり、日本からも役員を選出して送りだしております。当然ここでは世界レベルの活動のサポート、世界大会の主催、数種の情報誌を出版しております。また国連との関係ではユネスコとの連携を深めております。各国の活動情報はこの世界協会(Universala Esperanto-Asocio ウニヴェルサーラ エスペラント-アソチーオ)がキー局になって流すこともあり、各国が交互にダイレクトに情報交換することもあります。発祥の國ポーランドではラジオ放送をながしており、当然インターネットでも聴取可能であります。
 長文になりましたので、今回はあらましを述べました。次回より個別にニュースをときおり写真を交えて掲示する事にいたします。

36.エスペラント界のいろいろな催しについて

エスペラント界のいろいろなイベント
エスペラント界では日本は勿論世界レベルでもさまざまな活動をおこなっております。世界の本部はロッテルダムに日本の中心的な組織は早稲田にそれぞれ単独ビルを保有して、事務所をもうけております。専属の職員を擁しており、特に日本のそれは会員・非会員を問わず各種の活動を企画またはサポートしたり、時には外部への広報活動等をも行っております。以下に
主な活動を紹介し、それぞれその内容を簡記します。
なお、日本のエスペラント界の現状を知りたい方は次の日本エスペラント協会のH.Pをご覧ください。 http://www.jei.or.jp/
ザメンホフ
地域ブロック別 単一ロンド(サークルのこと)大会 ー講演・寸劇・外国人エスペランチストと語る会・新人紹介等々ー  毎年12月ーーこれはエスペラント語の創始者ザメンホフ博士の誕生月1859.12.15に由来します。
②世界大会  旅行団組成
③日本大会
地域別大会
エスペラントの日  講演会等催行  日本独自
アジア大会
初心者講習並びに公開講座
⑦青年活動支援 海外渡航費援助 海外の青年エスペランチストを招聘して海外との交流
⑧出版・書籍販売活動
月刊誌「エスペラント」の出版・辞書、教則本等の製作ならびに関連CD・DVD等の製作・販売 外国出版物の輸入販売および図書貸出しその他エスペラントグッズの販売
⑨目的別講習
⑩学力検定
国内自主検定  世界協会レベルの受託実施
⑪宿泊・研修施設 八ヶ岳エスペラント館の運営全般
篤志エスペランチストによる土地付き建物の寄贈。会員ボランテイアにより4〜12月オープン。研修が主体で図書館あり、合宿等の利用者には宿泊施設もある。
JR小海線甲斐小泉」下車・徒歩15分。
⑫Global Festa への参加 
経産省・JICA・ユネスコ日本支部等肝煎りの国内最大級の(2014年まで日比谷公園会場2015年よりお台場イベント広場にて)広報・展示等のおまつり 当協会もブースを確保、ほぼ毎年出展しています。即席ミニ講座も実施しています。   

2015-11-01. 35.大会後観光-34つづき-


大会のあとはオプションの恒例行事として、近郷の観光をします。今回は18m 級の大津波に見舞われた石巻を訪問しました。もちろん大会テーマにありました、災害の状況見聞が主眼ですが、もうひとつの目玉として17世紀初めに伊達政宗の命で遣欧使節として派遣された支倉常長が乗船した船が復元されているのでそれを見学することでした。サン・ファン・バウティスタ号(300数十トン)で1613年(慶長18年)月浦港を出発しました。現在は月浦よりやや北西部にサン・ファンパークとして博物館があり、ここに復元繋留されています。
 この入り江にも18mの津波が押し寄せてきており、船の流失は免れたものの、マストをふくめ多くの部材が散乱している状態が映像として残されていました。
 もう一枚の写真は大会会場近くの定禅寺通りで行われたよさこい祭の一景です。

34.第102回日本エスペラント大会-No35につづくー

10月10~12日 に仙台でJEKヨーエーコー(=Japana Esperanto-Kongresoヤパーナ エスペラントーコングレーソ)(=英Japan esperanto congress)がありました。全国から450人余のエスペランチストが参集してたいそう有意義な大会でありました。毎回大会テーマを決めるのですが、ことしは「災厄の向こうの希望」でした。ご承知のように2011.3.11の東日本大震災津波禍による原子力発電所の損傷で甚大な被害をうけた東北地方では、復興は道半ばであります。地域によってはいまだ惨状
なまなましい風景があるとききます。昨年仲間と訪れた気仙沼陸前高田・釜石・など沿岸部ではいずれも当時の惨状そのままというところが随所にあり、胸をいためました。今回は石巻
へまいりましたが、かつての集落あとが一望草原と化している姿を目の当たりにして、避難している住民の方々の心中やさぞと思いを馳せたのであります。
エスペラント大会では勿論東北地方在住の方々の奉仕により運営されたわけですが、まさに
「災厄の向こうには希望がある。」の息吹を感じたものであります。エスペラント界では外部への発信にも心がけており、市民参加型の公開公演などを催しております。今回は東大文学部藤井省三教授(20世紀中国文学研究)の「魯迅エロシェンコ(1890-1952)」と題する講演でありました。1920年代の東京・上海・北京の三都を駆け抜けた盲目の詩人ワシリー・エロシェンコの業績についての講演でありました。
日本のエスペラント界でも生誕125年記念運動を企画して、今冬には新宿中村屋(相馬黒光氏と交流していた)にてイベントを催すことになっています。なお 中村屋にはエロシェンコ肖像画があります(詳細は吉川弘文館国史大辞典』エロシェンコ)。
来年の103回日本大会は滋賀県近江八幡市です。まだエスペラント語を知らない方はこの際ぜひ
お始めください。照会先*一般財団法人 日本エスペラント協会(0332034581)一日・月・祝休み